もう、少し前の話になってしまいますが、
日本でも人気のジャズピアニスト、
ビル・エヴァンスが1968年にリリースした、
グラミー賞も受賞したあの名盤
『モントルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス』
と同じメンバーで、そのパフォーマンスの
5日後にスタジオ録音されたという幻の音源が、
どこからどういうわけか、発掘されて、
リリースされたのであります☆
その多くが録音状態が宜しくない
ブートレッグ盤ではなく、れっきとした
スタジオレコーディング音源というのが
なにより惹かれる点なのかも知れません。
ハイ!というわけで、
ご多分に漏れず?!(苦笑)
興味本位で、この2枚組のアルバム
『Some Other Time: The Lost Session from The Black Forest』
の初回限定プレス180g重量盤アナログレコードを
取り寄せてしまいました♪
このレコード、全世界でイニシャル3,000枚
限定ってホントでしょうか?
各ショップの紹介では、そう
うたわれていましたが、
実際は4,000枚?!なのか、
手書きのシリアルナンバーが
入っていました。
盤質に関しては外盤にしては
特に問題はないと思います。
さて、いよいよ試聴開始ですが、
ちょっと、その前に、
まずはSK-EX-Ⅱで消磁し、
バランスウォッシャー33でクリーニング、
そして乾燥後、再び、
SK-EX-Ⅱで消磁して、いざ、試聴です☆
いくらスタジオレコーディング盤とは言え、
当時、いろいろ理由があったにせよ、
結局はお蔵入りした音源なので、
正直、あまり期待せずに聴き始めました。
そして、2枚全ての楽曲を聴き終えての
率直な感想ですが、まず、その音質についてですが、
ちょっと古びたジャズ・バーで流れている
少し音が篭もったようなサウンドで、
雰囲気があって決して悪くはないのですが、
音が詰まってる感じで、響きも少なく、
ブルーノートのMusic Mattersシリーズのような
フレッシュ感やリアリティ感はありません。
その後、何度も聴き直してみたのですが、
やはり、今回のアルバム、『Some Other Time:
The Lost Session from The Black Forest』
に関しては、CDやハイレゾ音源の方が
圧倒的にオーディオ的音質は上だと感じました。
また、コンパイルされている演奏楽曲についてですが、
ビル・エヴァンスが大好き!という人には
良いのかもしれませんが、そこまでは、
と言う人には、あまり魅力的な楽曲もなく、
2枚分の演奏を聴き続けるというのは
少々きついかもしれません。
少なくともdj Hideky kun は
これからもずっとこのアルバムを
聴き続けよう!とは思えませんでした。
やはり、マニア向け?!って感じでしょうか。
それでも1968年、つまり今からおよそ
50年近く前の音源が、これほど良い状態で
発掘されたことは、ホント、奇跡に
近いことかも知れません。
そういう意味では、一度は聴いてみる価値は
十分あるとは思います。
ただ、聴くとすれば高額なアナログ盤ではなく、
CDで良いと思います。音も良いですから。