★ 2012最新リマスター盤について思うこと~Morrissey『Viva Hate』ほか~

ここ数年、毎年のように数々の名盤のリマスター盤が

リリースされ続けていますが、リマスター盤だからといって、

必ずしもその音質が向上しているかどうかということは、

一概に言えない、というのが、実際に購入してみて

比較試聴してきたdj Hideky kun 的見解であります。

 
誰が聴いても明らかに良くなっているリマスター盤もあれば、

既存盤と音質がさほど変わりがない微妙なリマスター盤もあれば、

かえって音質が悪くなったリマスター盤もありました。

 
リマスター盤の善し悪しの多くは、

リマスタリング・エンジニアの手腕によるところが

大きいとは思いますが、得てしてリマスター盤として

 リリースされるカタログの多くは、

歴史的名盤と呼ばれるものが多く、

故にマスター・テープの経年劣化などが原因で、

どれだけエンジニアの腕が確かでも、

越えられない壁があるのも事実だと思います。


そんな中、例えば、同一タイトルのリマスター盤が

数多く存在するジャズを例に挙げると、

割と好評価を得ているものとしては、

ブルーノートのレコーディング・エンジニアである

ルディ・ヴァン・ゲルダーによるリマスター盤や

日本のオノ・セイゲンによる1bit DSDリマスター盤、

あるいはレーベルとしては、米アナログ・プロダクションズによる

リマスター盤などがありますが、それでも、その全てが

ベストなリマスタリングだと言い切れないのも事実であります。


まぁ、いずれにしてもこうしてリマスター盤が

リリースされ続ける背景には、やはり、CDが売れない、

新譜が売れない、などといった

売上げ不振があるのではないでしょうか。


逆にレコード会社としては、歴史的名盤を

リマスター盤と称して販売する方が、

大きな売上げには繋がらないものの、

確実にある程度のイニシャルが見込めるニッチなマーケット、

つまり、それは、パッケージにこだわる音楽ファンや

オーディオ愛好家などに支えられたマーケットということですが、

そんな彼らに訴求できるからリマスター盤の

リリースを続けるのではないでしょうか。


第一、その方が、制作コストやパッケージング・コストが

新譜のそれより格段に安く済むというメリットもあります。


まぁ、そういう意味では、コンピレーションCDと似ています。

そんな中、また1枚、ベストなリマスター盤をゲットして

ルン♪ルン♪なdj Hideky kun ☆


その1枚とは、元スミスのヴォーカリスト、モリッシーの

1988年にリリースされたソロ・デビュー・アルバム

『ビバ・ヘイト』の2012年リマスター盤でありまっす☆


恐らく、アルバムとしてのリマスター盤はこれが初めてだと思います。


音源的には、2010年に20周年記念盤としてリリースされた

ベスト盤『ボナ・ドラッグ』に収録されている全トラックが、

2010年デジタル・リマスターとして、

最新リマスター盤的役割を果たしていました。


例えば、dj Hideky kun の大のお気に入り

「Everyday Is Like Sunday」を聴き比べてみると、

2010年リマスター音源の方が、ワイドレンジで、

かつクリア、音圧もアップしていました。

対して、今回の2012年リマスター音源になると、

オリジナルと2010年リマスター音源の比較より、

数段階も著しい音質改善が確認できました☆

 
しかも何よりもファンにとってうれしいのが、

ベスト盤ではなく、オリジナル盤としての

好リマスター盤であるということです♪

 
それにしても、こうして何枚ものリマスター盤を

比較試聴してみると、やはり、レーベル毎によって

リマスター盤の善し悪しがあるのかもしれません。

 
比較的、アタリ!が多いのがEMI。


今回のモリッシーもそうでしたが、この分だと、

間もなくリリースされるデビッド・ボウイの40周年記念

2012年リマスター盤『ジギー・スターダスト』への期待も高まります♪


逆にハズレ!が多いのがワーナー・ミュージック。


スタッフの名盤『スタッフ』、『モア・スタッフ』の

2012年リマスター盤には大変ガッカリさせられました。。。


そして、以前は評価が高かった

米アナログ・プロダクションズですが、ここのところ、

例えば、最近リリースされたVerveレーベルの

数々の名盤のリマスター盤などは、正直言って、

かな~り「?」な感じであります。


とは言え、間もなくこの米アナログ・プロダクションズから

最新リマスター盤としてリリースされるノラ・ジョーンズの

過去の作品の出来がどうなのか、気になるところでありまっす。

まぁ、いずれにせよ、こうして愛聴盤のリマスター盤が

リリースされる度に気になって、ついつい聴いてしまう

dj Hideky kun は、まんまとレコード会社の策略に

ハマっていると言わざるを得ないのでありまっす。ハイ。(苦笑)

 

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